[重要度☆☆☆]総合課税・分離課税について学ぼう

セミリタイア


ぐうたらしてんじゃねぇよ!



今回は総合課税と分離課税についての記事になります。

[総合課税・分離課税を学ぶ意味]
所得によっては総合課税か分離課税、どちらを適用するか選択できるものがあります。
分離課税の税率は一定ですが総合課税は税率が課税額によって変化する累進課税です。そのためどちらを適用した方がお得かは人それぞれ。税金で損をしないためには学ばない理由がありません!

近年では副業を解禁する企業も多く、給与所得以外にも複数の場所から収入を得ている、という人も多いのではないでしょうか。

そんな時気になるのは所得税の計算方法です。

税率は一定のものもあれば累進課税のものもあり、計算方法は複雑です。

理解するのは難しいものの、損をしないためにも勉強が必要不可欠です。


この記事を読んでわかること

所得の種類がわかる
総合課税・分離課税が何かわかる
身近な所得が総合課税・分離課税どちらに分類されるかわかる


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所得の種類

所得税は所得税法により10種類に区分されています。

  1. 利子所得
  2. 配当所得
  3. 不動産所得
  4. 事業所得
  5. 給与所得
  6. 退職所得
  7. 山林所得
  8. 譲渡所得
  9. 一時所得
  10. 雑所得




総合課税・分離課税について

ざっくり説明

所得税を納める方法は
①数種類の所得を合計しそれら全体に一定の税率をかけ確定申告により払う方法
②他の所得と分け、決まった税率をかけ確定申告により払う方法
③お金を受け取る際に既に所得税分引かれているものを受け取る方法
といったように種類があります。多くは所得区分ごとに納め方が決まっていますが、中には3種類の中から選べるものもあります。

ゼネコンマン
ゼネコンマン

投資をやっている人を例に挙げてみよう
③番の場合、確定申告の手間は省けるけど本来受け取ってまた投資にまわせるお金が受け取る前に引かれちゃうんだ。取られるお金は儲けの約20%。それが惜しい人は②を選んでるよ!実際投資をやれば20%取られるのがどれだけ痛いか分かるよ!

総合課税とは対象となる複数の区分の所得を全て合計し、一定の税率をかけて税額を算出するものです。

分離課税とは総合所得には含めず個別で税額を算出するもので申告分離課税と源泉分離課税の総称を指します。

申告分離課税とは所得区分ごとに所得を出し他の種類の所得とは分離して一定の税率をかけて税額を算出するものです。

源泉分離課税とは所得を支払う際、支払う側が所得に対し一定の税率をかけた税額を源泉徴収することで本来の納税義務者の納税義務がなくなる、というものです。



総合課税

総合課税の対象となる所得は主に

  • 不動産所得(不動産賃貸)
  • 事業所得(個人事業主、副業が事業規模)
  • 給与所得(会社員)
  • 一時所得(保険の返戻金)
  • 雑所得(副業全般)
  • 配当所得(株式の配当)

になります。

総合課税の場合の税率

総合課税に関しては税率は累進税率になります。

詳しい税率はこちらの表を参考にしてください。

不動産所得

不動産賃貸により得た収入は不動産所得に分類され、総合課税の対象です。

後述しますが不動産売買益は分離課税の譲渡所得になりますので注意してください。

事業所得

会社に属さないフリーランスの方の所得は事業所得に分類されます。

またその他副業としておこなっていたことが事業として認められれば事業所得に分類されます。

税金の面で雑所得よりもメリットの多い事業所得ですが、副業が事業所得として認められるにはさまざまな条件を満たす必要があります。

一定期間安定して収入を得ている、一定以上の時間を費やしている、などこのほか多くの条件があります。

また条件の多くがあやふやですので副業が事業所得として認められる可能性は非常に低い。と捉えてください。

給与所得

みなさんが会社に勤めて受け取る給料は給与所得として総合課税の対象になります。

本来は確定申告により税額を計算することになりますが、給与所得以外に所得がない場合には勤務先において年末調整を受けることによって確定申告の必要がなくなります。

一時所得

基本的には保険の返戻金を指します。

またギャンブルで複数回大儲けした場合もこの一時所得に該当する場合があります。

一度ギャンブルで遊びたまたま大当たりしただけではまず課税されないので安心してください。

雑所得

副業としおこなうブログやYouTube等で得た収入は雑所得に分類されます。

フリマアプリで所得が20万円以上ある場合にもこの雑所得に分類されますが、このようにほとんどの副業が雑所得になります。

配当所得

配当所得は総合課税、後述する申告分離課税、源泉分離課税の中からみなさんが選択することができます。

課税所得が695万円以下の場合は配当所得に関しては総合課税を選択した方が特になります。


分離課税(申告分離課税)

分離課税(申告分離課税)の対象となる所得は主に

  • 譲渡所得(不動産・株式の売買)
  • 配当所得(株式の配当)

になります。

分離課税(申告分離課税)の場合の税率

不動産の譲渡所得の場合、売却する不動産を何年所有していたかによって税率が異なります。

所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得と呼ばれ、税率は15.315%(+地方税5%)です。

一方所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得と呼ばれ、税率は30.63%(+地方税9%)になります。

株式の譲渡所得、配当所得は税率15.315%(+地方税5%)です。

譲渡所得

不動産譲渡による売買益は申告分離課税の譲渡所得になります。

株式の売買益も申告分離課税となり原則として確定申告が必要です。しかし取引を「特定口座の源泉徴収口座」でおこなった場合には申告が不要になります。

配当所得

配当所得は総合課税、後述する申告分離課税、源泉分離課税の中からみなさんが選択することができます。

課税所得が695万円以下の場合は配当所得に関しては総合課税を選択した方が特になります。


分離課税(源泉分離課税)

分離課税(申告分離課税)の対象となる所得は主に

  • 利子所得(預貯金の利子)
  • 配当所得(株式の配当)
  • 譲渡所得(株式の売買で源泉徴収口座を選択)

になります。

分離課税(源泉分離課税)の場合の税率

利子所得、配当所得、譲渡所得全て税率は15.315%(+地方税5%)です。

利子所得

預貯金の利子は源泉分離課税になります。

配当所得

株式の配当金を得る場合はこの源泉分離課税が最も主流かと思います。

株式譲渡と比べ取引の頻度が高くないため源泉徴収のデメリットが影響しにくいです。

譲渡所得

株式の売買時、源泉徴収口座を用いると確定申告の必要がなくなります。

取引の度に税金分引かれるため投資で生計を立てているような人にはおすすめできません。



いかがだったでしょうか。
身近な所得だけみてもここまで複雑な作りになっています。
税金で損をしないためにもしっかりと理解しましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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